2024年現在、日本国内の自動運転技術はどこまで進歩しているのでしょうか?
先日、テレビでアメリカのタクシーが完全自動運転で運行していると紹介している番組を観ました。
その時、アメリカや中国では、こういうのすごく進んでるんだろうなぁ…でも、日本って今どうなってるんだろう?
っていう素朴な疑問が湧いてきました。
そこで今回は、2024年現在、日本国内の自動運転技術はどこまで進んでいるのか?
私が調べた範囲で紹介していきたいと思います。
もし間違いがあったら、指摘してもらえると嬉しいです。
自動運転技術の進歩
2024年現在、日本の自動運転技術は、AI(人工知能)の発達によって飛躍的に進歩しました。
特に、レベル3、レベル4の実用化が進められており、各メーカーがしのぎを削っているところです。
レベル4の実用化
いすゞ自動車は2027年度にレベル4のトラックとバスを事業化する計画を発表し、新東名高速道路での実証実験を進めています。
福井県永平寺町では、2023年5月から日本初のレベル4による移動サービス「ZEN drive」が開始されています。
日産自動車は、2027年度から自動運転によるモビリティサービスを提供する計画を立てており、横浜市での実証実験を通じて自動運転システムを搭載したミニバン「セレナ」を運用する予定です。
ホンダも2026年に東京都内で自動運転タクシーサービスを開始する計画を明らかにしています。
レベルって何?
各メーカーによって、レベル4の実用化に向けた実証実験が計画されていますが、レベル4って何だか分からないですよね?
国土交通省では、下記のような資料を作成して、自動運転技術のレベルについて区分けしています。
これによると「レベル4」は、「特定条件下における完全自動運転」となっています。
特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施するレベルということです。
例えば、
「高速道路の走行」
「路線バスなど決まったルートの走行」
「比較的交通量の少ない地域での走行」
といったものが挙げられます。
各メーカーの技術比較
トヨタ「Advanced Drive」
トヨタの「Advanced Drive」は、高速道路でのハンズオフ機能を備えた高度な運転支援システムで、AI技術と高精度な地図データを活用しています。
特に、トヨタの自動運転システムは、複数のセンサーを組み合わせて周囲の状況をリアルタイムで把握し、事故を未然に防ぐための高度な判断を行います。
これにより、運転者や歩行者の安全を確保しつつ、快適な移動を提供することを目指しています。
ホンダ「Honda SENSING Elite」
ホンダの「Honda SENSING Elite」は、自動運転レベル3に対応する「Traffic Jam Pilot」機能を搭載しており、高速道路での運転支援システムに特に力を入れています。
ホンダのシステムは、渋滞時の運転をサポートする機能を持ち、運転者がストレスを感じることなく移動できるよう設計されています。
さらに、ホンダは運転支援技術の向上に向けて、実際の走行データを活用し、システムの精度を高める取り組みを行っています。
日産「プロパイロット」
日産の「プロパイロット」は、レベル3の自動運転を実現しています。
この技術は、高速道路での運転を自動化し、運転者が手を離しても安全に走行できることを特徴としています。
具体的には、車両が周囲の交通状況を認識し、加速や減速、車線変更を自動で行うことが可能です。
これにより、運転者は長距離移動時の疲労を軽減することができます。
マツダ「i-ACTIVSENSE」
マツダの「i-ACTIVSENSE」は、ドライバーアシスト機能に重点を置いており、安全性とドライビングの楽しさを両立させる設計が特徴です。
マツダのアプローチは、運転者の感覚を尊重し、運転の楽しさを維持しながらも、安全性を確保することにあります。
具体的には、運転者が自らの判断で運転を楽しむことができるよう、必要なサポートを提供するシステムを構築しています。
スバル「アイサイト」
スバルの「アイサイト」は、カメラを用いた先進的な運転支援システムで、衝突の危険を回避するための警告や自動ブレーキ機能を提供しています。
特に、アイサイトXは渋滞時にハンズオフ運転が可能で、高速道路での運転支援に優れています。
アイサイトの進化を通じて、より安全な運転環境を実現することを目指しており、ユーザーからの信頼を得ています。
レベル5への展望
国土交通省の自動運転レベル分けによると、「レベル5」は、「完全自動運転」で、常にシステムが全ての運転タスクを実施するというものになります。
自動運転技術のゴール地点ですね。
では、それを実現するには何が必要で、どのくらい時間がかかるのでしょうか?
レベル5実現のためには、AI技術の進化が必要になってきます。
複雑な交通状況や予測不可能な事象に対処できるようになるためには、機械学習や深層学習によって車両が周囲の環境を理解し、適切に反応する能力を身につける必要があります。
今以上に、センサーやカメラの精度向上も必要になります。
AIの判断やセンサー、カメラの反応が遅いと、衝突回避に間に合わない!なんて事態になってしまいます。
2030年までにレベル5の実用化が期待されていますが、道路交通法の改正、責任の所在(メーカー?ドライバー?)など解決しなければいけない問題も山積みです。
レベル5が実現すれば、ヒューマンエラーによる事故を大幅に減らすことができます。
最近よくニュースになる高齢者ドライバーによる操作ミスによる交通事故も防ぐことが期待されます。
また、高齢者や障害者など移動に制約のある人にとっても行動範囲を広げることができ、快適な移動環境が実現できます。
自動運転実現による社会への影響
自動運転の普及が進めば、交通安全の向上が期待されます。
交通事故の発生は間違いなく減るでしょう。
渋滞の緩和も期待できます。
渋滞が緩和されると、効率の良いルートで円滑に走行できるようになるため、燃費も改善されるので排出ガスの削減にも貢献できるでしょう。
以上が期待されるメリットですが、デメリットや懸念材料も考えられます。
例えば、タクシーやトラック、バスの運転手の雇用にも大きな影響を与える可能性があります。
法律が整備されていないという問題ももちろんありますが、都市計画や交通インフラの整備なども影響してくるでしょう。
また、自動運転技術に対する一般市民の理解も必要になってきます。
自動運転車の安全性に対して不安や心配によって、そういった車両が身の回りで走ることを拒否されてしまうと普及が進まなくなってしまう恐れがあります。
技術の透明性や安全性を示すことが重要で、我々も理解を深めていくことが大事になってきます。