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コラム

ハイビームが基本で、ロービームが補助なワケ

投稿日:2020年8月28日 更新日:

ハイビームが基本で、ロービームが補助なワケ

数年前くらいから、ニュースなどでも喚起されていましたが、夜間走行時にはハイビームが基本であり、市街地や対向車がある時はロービームに切り替えるべき。

という話が降って湧いたように叫ばれるようになりました。

常時ハイビームなんて、眩しくて走行の邪魔だし、運転に支障が出るとか、ハイビームの眩しさに逆ギレされて、あおり被害を受ける可能性があるとか、そんな小まめに切り替えなんて出来ないとか、色々批判的な声も多いかもしれません。

私もなんで今さらという気持ちもありましたが、よくよく調べてみると、納得できるお話しだと思います。

そこで、今回はなぜハイビームが基本であり、ロービームが補助的な扱いになっているのかを解説していきたいと思います。




道路交通法でのハイビームの扱い

まず手始めに、自動車に関する法律の要である、道路交通法ではどのように扱われているのか確認してみたいと思います。

第52条には、「車両の灯火」について記載れています。
以下、52条の全文になります。

第五十二条 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。

2 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
(罰則 第一項については第百二十条第一項第五号、同条第二項 第二項については第百二十条第一項第八号、同条第二項)

簡単にまとめると、夜間(日没から日の出)にはヘッドライトをつけなければならない。
さらに、対向車や先行車がある場合や交通の妨げになる場合は、ライトを消すか、光度を落とさなければならない。

ということです。
つまり、対向車などがいる場合はロービームにしなければいけないので、裏を返せば普段はハイビームにしなければいけないという解釈になります。

ハイビームが基本となった理由

では、なぜハイビームが基本となったのでしょうか?

ライトの保安基準として、ロービームの照射距離はおよそ40m、ハイビームはおよそ100mとされています。

例えば、時速60km/hで走行していた場合、停止距離(空走距離+制動距離)は、乾いたアスファルト面でおよそ32mとなります。

つまり、ロービームでギリギリの範囲となりますね。

路面状況やスピードによっては、さらに長くなってしまいます。

安全に歩行者や障害物を視認するためには、ハイビームが必要ということになります。

現実的には常時ハイビームは必要か?

近年ヘッドライトの性能が向上し、キセノンライトでおよそ90〜105m、LEDライトでおよそ300mを照らす能力があると言われています。

もちろんそこまで照らす必要が無いので、実際にはライトの向きなどで適切な照射距離に調整されています。

したがって、現在の性能的には常時ハイビームにこだわる必要は無いと考えられます。

また、警察の取締りとしても市街地や住宅地、車両の走行や歩行者が多い地域では、ハイビームで取締るのは現実的ではないとして、取締りを行っていないのが実情のようです。

市街地などでは、街灯や照明などの明かりが多いため、夜間でもハイビームにしなければならないほど暗くはないですしね。

自動切り替え前照灯の装備

最近はサポートカー(サポカー)が普及しており、機能のひとつとして「自動切り替え前照灯」が装備されている車両が増えてきています。

走行状況によって、自動的にハイビームとロービームを切り替えるものや進行方向に合わせて水平方向に照射範囲を制御するものなどがあります。

いずれにしても、走行速度やカメラによって状況を把握しながら、ハイビームかロービームかを切り替えたり、照射範囲を制御したりしています。

ブレーキアシストなどの安全装備についても同様ですが、あくまでもアシスト機能なので、ドライバーが適切な判断の元に運転することが大前提であると、考えておいた方が良さそうです。

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